ヨーロッパ・南アフリカ 印刷書籍

著者:大久保栄次
   販売ネットワーク:Amazon.com / Amazon.co.jp

Japanese Index English Index

大久保栄次著 印刷書籍・電子書籍
ヨーロッパ・南アフリカ関連 現地情報

南アフリカのゲーム・サファリ
南アフリカのゲーム・サファリ

・サブタイトル: ピラネスバーグ国立公園 クルーガー国立公園 野生動物
・表記: 日本語
・形式: ペーパーバック
・印刷: 光沢なし最上質紙 高鮮明度プレミアムインキ
・サイズ: B5版 86ページ 厚さ0.5cm
・販売: Amazonネットワーク/Amazon.co.jp

内容概要

 本書はB5版・86ページ、アフリカ大陸南端の国、南アフリカ共和国のサバンナ草原の野生動物を探す、「ゲーム・サファリGame Safari」の入門ガイドブックです。

 南アフリカの動物保護区では、車に乗ったままルートを時速10km前後で低速走行して、広大な草原やブッシュ潅木、川や沼地などに生息する猟獣や草食動物、鳥類などを発見する「ゲーム・サファリ」と呼ばれるワイルド・トレイルを楽しめます。
 ここで言う「ゲーム」とは、サッカーや野球などのスポーツの「試合」や若者達の遊びの「ゲーム」ではなく、狩猟の「獲物」、あるいは狩猟の対象となる「猟獣類」や「野生動物」を意味しています。
 動物保護区が設定された現在、かつてのように銃を使った「動物狩り」は許されないが、「ゲーム・サファリ」とは大自然との触れあいであり、自家用車やサファリ専用車を利用したサバンナ草原や森林帯、あるいはボートを使った湿地帯や湖沼などでの「野生動物探し」と言えるでしょう。

 本書では、南アフリカの最大都市ヨハネスブルグから日帰りの「ゲーム・サファリ」が可能なピラネスバーグ国立公園、そして日本の四国よりさらに広く、東京都の約9倍以上に相当する面積を誇る北東部・クルーガー国立公園を中心に、野生動物を探すワイルド・トレイルの醍醐味を解説しています。
 そのほか、南アフリカ各地で「ゲーム・サファリ」ができる広大な面積の複数の公営と私営の動物保護区と自然保護区をピックアップしています。

 各保護区の紹介ではゲーム・サファリ・ツーリストが憧憬する「Big 5」と呼ばれるアフリカゾウ、アフリカライオン、サイ、バッファロー(アフリカ水牛)、そしてレパード(ヒョウ)を初め、草食のアンテロープ類やキリン、さらにアフリカワニやカバ、ハイエナや鳥類など、サバンナ草原や水辺に生息する野生動物を現地撮影の写真(80点)と共に紹介します。

国内・海外 旅行予約/カプセル〜超高級Hotel、航空券+Hotel、航空券

サンプル・ページ(抜粋)
----------
II-1 「ゲーム・サファリ」とは?

 南アフリカの動物保護区では、車に乗ったままルートを時速10km前後で低速走行して、広大な草原やブッシュ潅木、川や沼地などに生息する猟獣や草食動物、鳥類などを発見する「ゲーム・サファリ Game Safari」と呼ばれるワイルド・トレイルを楽しめる。

 ここで言う「ゲーム」とは、サッカーや野球などのスポーツの「試合」や若者達の遊びの「ゲーム」ではなく、狩猟の「獲物」、あるいは狩猟の対象となる「猟獣類」や「動物」を意味している。保護区が設定された現在、かつてのように銃を使った「動物狩り」はあり得ないが、「ゲーム・サファリ」とは、車を利用したサバンナ草原や森林帯、あるいはボートを使った湿地帯や湖沼などでの「野生動物探し」と言える。


          南アフリカのゲーム・サファリ、乾いた草原を歩くアフリカライオン(メス)

乾いた草原を歩くアフリカライオン(メス)
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊・クルーガーズドープ動物保護区
※本書籍の「表紙写真」


II-2 「ビッグ・ファイヴ Big 5」とは?

 ゲーム・サファリを象徴する「ビッグ・ファイヴ Big 5」とは、大型野生動物の代表であるアフリカライオン、アフリカゾウ、サイ、バッファロー(アフリカ水牛)、そしてレパード(ヒョウ)の5種を意味する。かつて「動物狩り」の時代、ハンター達はサバンナ草原で最も危険でありながら、最も魅力的な野生動物5種を狩りの最高の「ゲーム(獲物)」とした。それがゲーム・サファリのビッグ・ファイヴである。

 現代では、サファリ・ツーリストは挙って先ずは、例えようもない緊張と興奮を覚える大型動物、ビッグ・ファイヴとの遭遇を夢見ることになる。人は本物の野生の魔力に誘導され、本物を追求する人間の本性の炎が燃え上がる。
 そうして、満を侍してサバンナ草原の保護区を訪ね、本物のビッグ・ファイヴに遭遇してしまうと、「野生動物探し」に完全にはまってしまう。その結果は、批判ではないが、もはや入場料が高い日本国内にある「OO動物園」とか「OOサファリパーク」と名をうった、囲いの中で飼育員が栄養満点の餌付けをしている安全な動物園へは行けない。


 南北最大360km、日本の四国よりさらに広い面積19,500平方kmを誇るクルーガー国立公園は、動物の種類も豊富、個体数ではアフリカゾウ11,500頭、キリン5,000頭、ライオン2,000頭、アンテロープ類の代表と言えるインパラ15万頭が生息しているとされ、ゲーム・サファリでは南アフリカ最大規模を誇る。
 そして、野生動物との遭遇を期待して、クルーガー国立公園を訪れるサファリ・ツーリストは年間140万人、何から何まで桁外れの数値である。


          南アフリカのゲーム・サファリ、水を飲み 枝葉を食べるアフリカゾウの群れ

水を飲み 枝葉を食べるアフリカゾウの群れ
野生のゾウ達の日常生活 豊かな緑と水はゾウ達の生命線でもある
クルーガー国立公園・サビ川流域


 クルーガー国立公園西端のファベーニ・ゲートの東方エリア、クルーガー・ゲートの東方〜南方エリア、そしてサビ河畔のスククザ・キャンプを中心とした、下流45kmのローワー・サビ・レストキャンプLower Sabi Rest Camp(標高180m)までのサビ川流域が、クルーガー国立公園の中で最も野生動物の生息個体数が多く、遭遇のチャンスも最大顕著と言われている。


          南アフリカのゲーム・サファリ、草原に潜むライオン(オス)

草原に潜むライオン(オス)
クルーガー国立公園・サビ川流域


           南アフリカのゲーム・サファリ、インパラのオスの闘い or 遊び?

インパラのオスの闘い or 遊び?
クルーガー国立公園・サビ川流域


 舗装道路を車で走行、このサビ河畔エリアの走破だけでも、ゾウやライオンやサイなどビッグ・ファイヴを初め、キリンやバッファロー、何処でも見られるアンテロープ種やシマウマ、大人しいレパード(ヒョウ)やサバンナモンキー、果ては「嫌われ者」のハイエナやワイルドドッグ、ホロホロ鳥など、クルーガー国立公園で生息するほとんど全ての野生動物が、何らかの姿と数で観ることができる。サビ川流域では、朝、レストキャンプの敷地内をライオンが歩き、ゾウがプールの水を飲んでいるも決して驚きのシーンではない。


          南アフリカのゲーム・サファリ、ブッシュ潅木帯のキリンの親子

ブッシュ潅木帯のキリンの親子
クルーガー国立公園・サビ川流域


II-3 「ビッグ・シックス・バード Big 6 Birds」とは?

 幾らかのゲーム・サファリ・ツーリストは、クルーガー国立公園やほかの動物保護区で遭遇できる大型鳥類、中でも形態や習性など特徴的な鳥類を「ビッグ・シックス・バード Big 6 Birds」と呼ぶことがある。
 これには、アフリカ・オオノガン Kori Bustard、ゴマバラワシ Martial Eargle、ミミヒダワゲワシ Lappedfaced Vulture、ウオクイフウロウ Pel's Fishing Owl、クラワクチョウ Sadolle-billed Stork、そしてミナミジサイホウ Southern Ground Hornbill が含まれる。
 何れの大型鳥類も個体数は決して多くはなく、誰でも簡単に遭遇できるとは言えないが、バードウォッチャーにとっては稀な遭遇であるからこそ、視野に捉えた時は感動と興奮の物語が開幕する。


II-4 野生動物との遭遇/自然淘汰と過酷な生存競争

 ゲーム・サファリの許された南アフリカの動物保護区では、サファリ・ツーリストが夢見るビッグ・ファイヴを初め、そのほかでは高い樹木の葉を食べるケープキリン、水場の岸辺でダランと横たわるか水中でのんびり過ごすカバ、群れでグイグイと移動するヌーの類、神経質そうな顔付きのバーチャル・ゼブラ(シマウマ)の群れ、猛獣の食物連鎖の餌食となるスプリングボックやウォーターバックなど小形アンテロープ類の群れや鳥類などを遠くに、あるいは間近に見ることができる。


          南アフリカのゲーム・サファリ、サファリ道路を横切る若いバッファローの群れ

サファリ道路を横切る若いバッファローの群れ
クルーガー国立公園・サビ川流域


          南アフリカのゲーム・サファリ、バッファローの腹部に噛み付くメスライオン

バッファローを射止め腹部に噛み付くメスライオン
クルーガー国立公園・サビ川流域


 また、多くの保護区には発見が難しいヘビの仲間、数は少ないがチータや長い角のオリックス(ゲムズボック)、コソコソ活動するセグロジャッカルや「サバンナの掃除屋」と呼ばれるハイエナ、目付きの鋭い迷彩色毛衣のワイルドドッグ(リカオン)、残り物を漁るハゲワシ、マングースやハリネズミや大型のダチョウなども生息している。

 経験論で言えば、集団で堂々としているゾウや数頭で行動する背丈のあるキリン、10頭〜20頭前後の群れで移動するシマウマや無愛想な表情のヌーやバッファロー、オス1頭が20頭前後のメスと子供を連れハーレム的に生息する優しい顔立ちのインパラなどは、保護区を低速走行中に遭遇できる確率は「ほぼ100%」と言える。


          南アフリカのゲーム・サファリ、サバンナ草原、インパラの群れ

サバンナ草原、オスの動きを追うメスと子供のインパラの群れ
ピラネスバーグ国立公園


          南アフリカのゲーム・サファリ、接近は極めて危険! 横たわるナイルワニの群れ

接近は極めて危険! 横たわるナイルワニの群れ
クルーガー国立公園・南部


 サバンナ草原の保護区はまさに野生動物の宝庫であり密集地でもある。しかし、名称こそ「保護区」だが、悪意ある密猟者から広大な保護区に生息する動物の生命を守ることを優先するだけで、日本の動物園のように食事時間に飼育係が餌を与え、ブラシを掛け健康面も含め過保護的に動物を管理する訳ではなく、動物達の生存は野生のまま自然任せとなる。
 当然、それは保護区の動物達にとっては、密漁の的にこそならないが、常に自身での食べ物の確保の必要性があり、他種との弱肉強食の生存競争、自然淘汰の厳しい掟に従う過酷な世界であるのは言うまでもない。


          南アフリカのゲーム・サファリ、ブッシュ灌木帯を進むアフリカゾウ

ブッシュ灌木帯を進むアフリカゾウ
クルーガー国立公園・サビ川流域


 ピラネスバーグ国立公園の平原では、大きなダム湖だけでなく、小川やたまり池がそこかしこにあり、それを頼りにする大きく分類して50種類の哺乳類を含む、猟獣と草食動物10,000頭以上が、そのほかカラフルな小鳥やヘラサビやヘビウなどを含め確認された鳥類350種が生息しているとされる。


          南アフリカのゲーム・サファリ、濁った水場で渇きを癒すバーチュル・ゼブラの群れ

濁った水場で渇きを癒すバーチュル・ゼブラの群れ
ピラネスバーグ国立公園


          南アフリカのゲーム・サファリ、ケープカツオドリ営巣地

ケープシロカツオドリの営巣地・バードアイランド
西ケープ州・大西洋岸・ランバーツベイ
----------