ヨーロッパ・南アフリカ 印刷書籍

著者:大久保栄次
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大久保栄次著 印刷書籍・電子書籍
ヨーロッパ・南アフリカ関連 現地情報

(世界遺産)南アフリカの「人類発祥の地」

・サブタイトル: 人類起源の発掘遺跡&類人化石 スタークフォンテン洞窟・タウング渓谷・マカパンスガット渓谷
・表記: 日本語
・形式: ペーパーバック
・印刷: 光沢なし最上質紙 高鮮明度プレミアムインキ
・サイズ: B5版 76ページ 厚さ0.5cm
・販売: Amazonネットワーク/Amazon.co.jp

内容概要

 本書はB5版・76ページ、アフリカ大陸南端の国、南アフリカ共和国UNESCO世界遺産、「人類発祥の地」とされる現地の洞窟群と出土した猿人アウストラロピテクス・アフリカヌス化石を解説、人類起源を探求する「入門ガイドブック」です。
 本書は世界遺産に登録されたハウテン州スタークフォンテン洞窟とその周辺の洞窟群、北西州タウング渓谷、そしてリンポポ州マカパンスガット渓谷の洞窟群の発掘の歴史、内部構造、そして発掘により出土した猿人化石などを写真と共に詳細に解説しています。
 世界遺産の中心的なスポットであるスタークフォンテン洞窟では、350万年前アウストラロピテクス・アフリカヌスの足骨化石を初め、「Mrs. Ples」と名称された260万年前の女性の頭蓋骨化石、そのほか500点の猿人とヒト科の骨格化石が出土している。さらに数千点の動物の骨格化石や300点以上の樹木化石、そして石器類を含む1万点近い微細な化石断片&要素が見つかっている。

 This book is B5 edition / page 76, an introductory guidebook for that exploring the Origins of Humankind at sites of UNESCO World Heritage in South Africa, the southernmost country of the African Continent.
 The book is explaining a group of local caves where are said to be the "The Cradle of Humankind", and the ape man Australopithecus Africanus fossils excavated which including oldest one is 3.5 million years ago.
 In this book, World Heritage-listed Sterkfontein Cave and its surrounding Caves in Gauteng Province, Taung Valley in North West, and Caves of Makapansgat Valley in Rimpopo, are explained in detail with text and photos.


サンプル・ページ(抜粋)
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I-2 スタークフォンテン洞窟&周辺「人類発祥の地」対象区域

 南アフリカの最大都市ヨハネスブルグ Johannesburg(現地 略称 Jo’berg)~北西約40km、青紫色のジャカランダの花咲く行政首都プレトリア Pretoria(2000 年以降正式名ツワネ市 Tshwane)~南西55km、そしてライオンを特別なエリアで管理するクルーガーズドープ動物保護区 Krugersdorp Game Reserve~北方10km、「人類発祥の地 The Cradle of Humankind」とされるスタークフォンテンステルクフォンテン洞窟 Sterkfontein Cave がある。
 洞窟は現地アフリカーナ語で「力のある泉」を意味する大規模な鍾乳洞、多くの発掘ミッションを経て、この洞窟・表層部を中心に350万年前の猿人の頭蓋骨を含む、骨格化石・動物化石・樹木化石、石器などが多数発掘された。

 スタークフォンテン洞窟を初め、直線で西方へ1km離れたスワートクランス洞窟、東北東3.5kmのクロムドライ洞窟、そのほか数百万年前の猿人や現代の我々人類に系統するヒト属の骨格化石が発掘された複数の洞窟と発掘サイトは、1999年、「人類化石遺跡群及び周辺地域人類発祥の地)」としてUNESCO世界遺産に登録された。
 スタークフォンテン洞窟&周辺洞窟の「人類発祥の地」の対象区域は、正確な方形ではないが、最大で東西30km、南北30km、ざっと言えば頭部と腕部を取り除き、外套膜の胸部を開いて干物にした「スルメイカ」がやや斜めに置かれたような区域、約47,000ヘクタール分(後述地図 ベージュ色区域/換算面積=22kmx22km相当)である。
 その大部分は乾燥したサバンナ草原と岩の平原と丘陵、資産としては個人所有の土地であり、統計では指定区域内に約17,000人の住民が生活している。


               南アフリカ・世界遺産スタークフォンテン洞窟出土・猿人アウストラロピテクス・頭蓋骨化石

スタークフォンテン洞窟出土・猿人アウストラロピテクス・頭蓋骨化石
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊・スタークフォンテン・ロバート・ブルーム博物館


          

航空機から眺める南アフリカの大地
広大な平原と皺(しわ)のように点在する丘陵と連山
中部地方・フリーステイト州


          ブライデリバー峡谷 圧倒される大規模な侵食景観のTreus川・「Burke's Luck Pot-holes」

圧倒される大規模な侵食景観のTreus川・「Burke's Luck Pot-holes」
標高1,100m ブライデリバー峡谷自然保護区


南アフリカの「人類発祥の地」の洞窟群

         

UNESCO世界遺産 南アフリカ・「人類発祥の地」の主な洞窟と関連施設
・スタークフォンテン洞窟①
赤点線エリア47,000ha=世界遺産の登録区域(東西30km 南北30km)
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊
作図:大久保栄次


「人類化石遺跡群及び周辺地域(人類発祥の地)」の対象洞窟

1  スタークフォンテン洞窟 Sterkfontein Cave(基点)
2  ボルツ・ファーム洞窟 Bolt's Farm Cave 南西2.5km
3  スワートクランス洞窟 Swartkrans Cave 西南西1km
4  クーパース洞窟 Coopers Cave 東北東1.5km
5  クロムドライ洞窟 Kromdraai Cave 東北東3.5km
6  ミィナールス洞窟 Minnaars Cave 北東5km
7  プロヴェルス・レイク洞窟 Plovers Lake Cave 北東6km
8  ワンダー洞窟 Wonder Cave 北北東6.5km
9  ドリモレン洞窟 Drimolen Cave 北北東6km
10 モーツェツ洞窟 Motsetse Cave 北東15km
11 グラディスヴェイル洞窟 Gladysvale Cave 北北東14km
12 ハースガット洞窟 Haasgat Cave 北東18km
13 ゴンドリン洞窟 Gondlin Cave 北東24km
14 マラーパ洞窟 Malapa Cave 北東15km
15 ライジング・スター洞窟 Rising Star Cave 西南西2km


                    

ロバート・ブルーム博士(1866年~1951年)
写真情報:Internet-Wikipedia


発掘の歴史 「第2ステージ」 260万年前 猿人 頭蓋骨化石 「Mrs. Ples」

GPS スタークフォンテン洞窟:26°00′57″S 27°44′03″E/標高1,480m

 スタークフォンテン洞窟の発掘の歴史・「第2ステージ」の半ば、1946年以降、ロバート・ジョン・ロビンソンやボブ・ブライン(チャールズ・キンバリン・ブライン)など、複数のアシスタント研究者も加わったロバート・ブルーム博士の研究チームは、スタークフォンテン洞窟でさらに100点以上の猿人化石と無数の動物の骨格化石を発掘する。

 1947年4月、ロバート・ブルーム博士のミッション・チームは、スタークフォンテン洞窟の比較的浅い表層・外部発掘区域(後述図・洞窟内部&表層アウトライン=青点線・・・・囲み区域)から、今までで最も完全な形の猿人の頭骸骨化石を発掘する。
 発掘されたこの頭蓋骨化石は、地質学的には鮮新世に属する260万~250万年前に遡り、直立二足歩行ができた猿人と判断された。この画期的な頭骸骨化石の発見をもって、スタークフォンテン洞窟が南アフリカの「人類発祥の起源」とされた。この発掘されたほぼ完全な頭骸骨化石は、猿人アウストラロピテクス・アフリカヌスの成人女性とされ、それ以降、化石は新聞社が付けた「Mrs. Ples」と言う名称で世界へ知れ渡る。


            猿人アウストラロピテクス・頭蓋骨化石 「Mrs. Ples」

猿人アウストラロピテクス・頭蓋骨化石 「Mrs. Ples」
ハウテン州・プレトリア・ディソング国立自然史博物館


発掘の歴史 「第3ステージ」 350万年前 猿人 足骨化石 「Little Foot」

 1966年から、スタークフォンテン洞窟の発掘の歴史・「第3ステージ」が始まり、活発な発掘ミッションが実行され、それは現在に至っている。「第3ステージ」では、古生物学者ロナルド・クラーク Ronald Clarkeを初め、解剖学者フィリップ・トビアス Phillip Tobias なども参加、体系的なフィールドワークと精緻で深化した研究&分析が行われた。

 1966年、スタークフォンテン洞窟での発掘を再開したフィリップ・トビアスは、現地管理を担当したアルン・ヒューズ Alun Hughes と共に「スタークフォンテン研究所」を創設した。
 また、ロバート・ブルーム博士の継承者の一人、エリザベス・ヴルバが行った、スタークフォンテン洞窟で発掘されたウシ科の動物化石の研究成果は、年代学と古生態学の分野で大きな貢献をしている。そのほか、この時代では、人類学や解剖学、動物相のデータのみならず、古代地磁気学や成層序学の専門家の応援が、年代測定などに大きな成果をもたらした。

 1994年、かつて1980年にロナルド・クラークが、スタークフォンテン洞窟内の見学ツアー入口近くの穴部、シルバーベルグ小洞窟 Silberberg Grotto(後述図・洞窟内部&表層アウトライン=赤●)で発掘した骨格化石群の中に、猿人アウストラロピテクス左足の骨化石4個が含まれていることが判明した。
 新たに確認された足骨化石は、距骨・舟状骨・楔状骨・第1中足骨で、研究者の間では、この足骨化石は「Little Foot 小さな足」と呼ばれている。


          南アフリカ・スタークフォンテン洞窟 350万年前 猿人アウストラロピテクスの左足骨化石 「Little Foot」

350万年前 猿人アウストラロピテクスの左足骨化石 「Little Foot」(濃灰色部分)
原寸大プレートより転写/骨部分(著者実測)=最大186mm
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊・スタークフォンテン洞窟(入口付近外部展示)


          北側の地方道から世界遺産スタークフォンテン洞窟の丘を望む

北側の地方道からスタークフォンテン洞窟の丘を望む
サバンナ草原の丘頂点付近=「表層・外部発掘区域」
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊・スタークフォンテン洞窟


スタークフォンテン洞窟・鍾乳洞内部

          プラン図 スタークフォンテン洞窟Sterkfontein Cave inside・内部&表層アウトライン(平面投影視)

プラン図 スタークフォンテン洞窟・内部&表層アウトライン(平面投影視)
作図:大久保栄次


 見学用入口から、少々暗い照明の急な階段で徐々に地下30m~35mほど下って行く。この階段は、鍾乳洞のわずかな間と急斜面に合わせて設備されたもので、「安全」を最優先している日本なら、ビジターに嫌われそうな「はしご段」に相当する急階段である。
 スタークフォンテン洞窟は世界遺産であり、2008年には存在しなかったが、二度目に訪ねた2011年には安全性や高齢者の増加から考慮されたのか、階段脇に頑丈な「手すり」が設備されていた。このような日本では当たり前のビジター優先の安全サービス設備は、言うのは失礼だが、南アフリカでは結構「珍しいサービス」と言える。

 鍾乳洞内部では、数万年単位で生成された垂れ下がる大型の鍾乳石、床面から上へ延びる円錐形の石筍や石柱などを至る所で確認できる。いわゆる鍾乳石は、水に溶けた炭酸カルシウムが方解石として晶出・沈殿したもので、岩石学では「結晶性石灰岩」と呼ぶ。
 ここは、単純な形容の入口を見て連想した「何処にでもある小さな鍾乳洞だろう」を完全に覆す、普通の人の事前予想を遥かに越えた大空間が広がる、非常に複雑な構造の巨大鍾乳洞である。結果、鍾乳洞内部へ降りた多くのビジターはその規模に圧倒され、「地面の直ぐ下にこれほどのものが・・・」と、結構なサプライズ感覚を覚えるであろう。

 上述の概略プラン図の通り、大型鍾乳洞であるスタークフォンテン洞窟の内部では、複雑な空間・空洞が上下左右&斜めに圧倒的な規模で立体的につなぎ合っている。三次元の立体感を無視した概略図の平面投影の視野では、鍾乳洞内部の空間と岩盤の概略的な関係は、丁度家庭のキッチンの床面に誤って落とした卵が割れ、「ビチャー」と大胆に飛び散ったような感じの空間、それが複雑に連結と重なりを造り、東西200m、南北100m~150mの広範囲に散在している、と言えば理解できるだろう。


          南アフリカ・スタークフォンテン洞窟Sterkfontein Cave ガイドが指さす角礫岩に残された猿人化石部分

ガイドが指さす角礫岩に残された猿人化石部分
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊・スタークフォンテン洞窟


III-3 スワートクランス洞窟Swartkrans Cave

地図番号3: Swartkrans Cave 200万年前 猿人骨格化石
GPS スワートクランス洞窟:26°01′02″S 27°45′25″E/標高1,480m

 スタークフォンテン洞窟から最も近くに位置する洞窟、ブロウバンク川を挟んで西方1km、スワートクランス Swartkrans の石灰岩採掘場の捨石(ズリ)の中から、1948年、博物館の助手ロバート・ジョン・ロビンソンの協力を得たロバート・ブルーム博士が、200万~180万年前に遡る猿人パラントロプスの頭蓋骨化石などを発見した。
 頭蓋骨には特徴的な2か所の穴があり、研究者達は既に絶滅してしまった大型のネコ科の剣歯猫(剣歯虎)の噛み付き痕ではないかと分析している。


            スワートクランス洞窟出土・200万年前 猿人の頭蓋骨化石

スワートクランス洞窟出土・200万年前 猿人の頭蓋骨化石
ハウテン州・プレトリア・ディソング国立自然史博物館


III-16 マロペング・ビジター・センターMaropeng Visitor Center

         

マロペング・ビジター・センター 施設・入口
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊


            南アフリカ・マロペング・ビジター・センター展示・スタークフォンテン洞窟出土・猿人頭蓋骨化石

マロペング・ビジター・センター展示・スタークフォンテン洞窟出土・猿人頭蓋骨化石
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊


IV-1 タウング渓谷 頭蓋骨化石 「タウングの子供Taung Child」

GPS タウング渓谷:27°36′50″S 24°37′43″E/標高1,160m

 南アフリカの「人類発祥の地」とされたスタークフォンテン洞窟&周辺地区のほかに、2005年に世界遺産に追加登録された2か所の内、猿人化石が発見されたタウング渓谷Taung Valley は、ダイヤモンド産出で有名な北ケープ州キンバリー~北方130km、北西州の小さな町タウングの郊外である。渓谷はヨハネスブルグから直線で南西380kmの距離となる。

 タウングの町~南西20km、露岩地帯で操業していた旧バスクトン石灰岩採掘場から、1924年、後に「タウングの子供 Taung Baby/Taung Child」と呼ばれる頭蓋骨化石が発見された。
 この子供の頭蓋骨化石を発見したのは、オーストラリア・クィーンズランド州出身、レイモンド・ダート教授 Raymond Dart(1893年~1988年)である。この頭蓋骨化石を以って、レイモンド・ダート教授は、初めて「アウストラロピテクス・アフリカヌス Australopithecus Africanus」という初期の猿人を令名する。

 発掘された「タウングの子供」の頭蓋内容積は約400mlとかなり小さく、年代はおおよそ280万~230万年前に遡るとされた。子供の年齢の分析では3歳説が提唱され、その後に脳容積や歯列などから、5歳~8歳説~9歳説もあり、研究者の間でも見解が分かれている。


            南アフリカ・280万年前 猿人アウストラロピテクス・アフリカヌスの頭蓋骨化石 「タウングの子供」

280万年前 猿人アウストラロピテクス・アフリカヌスの頭蓋骨化石 「タウングの子供Taung Child」
出土:UNESCO世界遺産 北西州タウング渓谷・旧石灰岩採掘場
展示:ヨハネスブルグ近郊・スタークフォンテン・ロバート・ブルーム博物館


南アフリカの自然の風景と野生の世界

          春の頃 青紫色のジャカランダの花咲くプレトリア市街地Jacaranda in Pretoria

春の頃 青紫色のジャカランダJacarandaの花咲くプレトリア市街地
ハウテン州・南アフリカ行政首都

※南アフリカ首都:三か所分散
・立法首都=ケープタウン(最南部)
・行政首都=プレトリア(北部)/大統領府があり一般的に”首都”と呼ばれている非常に美しい都市。
・司法首都=ブルームフォンテン(中部)


          標高1,000mのテーブルマウンテンから眺望する美しい街ケープタウン市街Cape Town

標高1,000mのテーブルマウンテンから眺望する美しい街ケープタウン市街
・西ケープ州・南アフリカ立法首都・「アフリカ大陸で最も美しい街」の別称
・沿岸地区(Waterfront ベイエリア)=高級ホテル・豪奢な邸宅群
・右方ビル群地区=旧市街地
・左方の突起した岩山=「ライオンズヘッドLion's Head」
・市街~沖合12kmの小島=「ロベン島Robben Island刑務所」、アパルトヘイト(人種隔離政策)時代、ネルソン・マンデラ元大統領が18年間収容されていた「地獄の監獄」、現在は博物館(世界遺産)として公開。


          南アフリカ 乾いたサバンナ草原を歩くアフリカライオン(メス) A Lion walking, South Africa

乾いた草原を歩くアフリカライオン(メス)
ハウテン州・ヨハネスブルグ近郊・クルーガーズドープ動物保護区


          南アフリカ 春の時期 マナクワランド・デージーの咲き乱れるスキルパット自然保護区 Namaqualand Daisies in Skilpad WFR, South Africa

春の時期 標高700m マナクワランド・デージーの咲き乱れる広大なスキルパット自然保護区
西ケープ州・マナクワ国立公園
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